IHでチャーハンを作ろうとして、正直「無理だろ」と思ったことがある。
引っ越し先のキッチンはガスではなくIH。中華料理店のような豪快な炎もない。「IH=火力が弱い」というイメージがどうしても拭えなかった。
でも調べてみると、最近のIHは最大3000W程度の出力を持つ機種もあり、ガスの強火に匹敵するパワーがあるという。問題は“火力”ではなく、“使い方”だった。
IHは鍋底だけを加熱する仕組み。つまりフライパンを振って浮かせると、一気に温度が下がる。ガスのように炎で包み込む加熱ではないため、「振る」という常識は通用しない。ここを理解できるかどうかが分かれ目だった。

失敗からわかったIHチャーハンの核心
最初は失敗した。ご飯はベチャつき、卵は半端に固まり、理想とは程遠い仕上がり。でも原因は明確だった。水分と温度管理だ。
チャーハンの基本は“水分コントロール”。炊きたてではなく、冷蔵ご飯か冷凍ご飯を使う。粒が締まり、ほぐれやすい状態を作ることが大前提。
そしてIH最大のポイントは「押しつける」こと。振らない。木べらでご飯を鍋底に押しつけ、直接熱を伝える。これがIH流のパラパラ術だった。
成功率を上げる具体的手順

【準備】
・ご飯は必ず冷やす
・具材は細かく刻む
・調味料は事前に混ぜておく
・卵は調理直前に常温へ

【調理】
- フライパンを最大火力で2〜3分しっかり予熱
- 油は大さじ2ほど多めに入れる
- 卵を入れ、半熟のうちにご飯を投入
- 振らずに押しつけながらほぐす
- 具材を加えてさらに加熱
- 醤油は鍋肌から回しかける
- 最後に強火で水分を飛ばす
これを守るだけで、驚くほど仕上がりが変わる。
フライパン選びも重要
IHでは特に、底が平らで厚みのあるフライパンが有利。薄いアルミ製だと熱ムラが出やすい。鉄製や厚手のフライパンは蓄熱性が高く、ご飯を入れても温度が下がりにくい。成功率は明らかに上がった。
思い込みが最大の敵だった
「IHは弱い」「チャーハンは振るもの」「ガスじゃないと無理」。すべて思い込みだった。
IHは確かにガスとは特性が違う。でも特性に合わせて作り方を変えれば、十分においしいチャーハンができる。むしろ鍋底から安定して加熱できるため、ムラなく仕上がるメリットもある。
成功までに何度か失敗したが、その過程で火力、油量、水分、混ぜ方のバランスが見えてきた。料理は科学だ。熱と水分のコントロールさえ理解すれば、結果は安定する。
まとめ
IHでパラパラにするポイントは5つ。
・冷やしたご飯を使う
・フライパンを十分予熱する
・油は多めに
・振らずに押しつける
・厚手のフライパンを使う
これだけで成功率は大きく上がる。
IHだから無理、ではない。やり方が違うだけ。昨日作ったチャーハンは、過去最高の出来だった。一粒一粒が立ち、香ばしい焦げ目もついた。
IHでも、ちゃんとパラパラは作れる。試してみればきっとわかる。